30年ぶりに戻ったら (80) — 女びなは男びなの右、それとも左?

【桃の節句。ところで、女びなは男びなの右、それとも左?】

今から30年前の今日、成田を発ってパリに向かった。それが30年間の欧州生活の始まりになるとは思いもしなかった。

空港に見送りに来てくれたかずこさん。彼女の持って来てくれたお雛様(写真)を私は毎年家に飾った。この心の籠もった一対のお雛様は、いつも私を喜ばせてくれた。

女びなは男びなの向かって左に置く。それだけは迷わなかった。園山俊二さんのマンガで学んでいたからだ。

男びなが下の段の三人官女にウインクする。女びながそれに気付いて、右腕で彼をチョイとつつく。そのマンガは、お雛様の左右の位置はそう覚えなさいと伝えていた。

こういう雛人形の置き方が私の持つ日本文化だとは、パリの骨董屋の店先で古い一対の雛人形を見かけるまで考えたことも無かった。

いつの時代の物だろう、古風な顔立ちの雛人形がショウウインドウに置かれている。その美しいたたずまいに感動するより先に、私の心はザワっとした。

「これ、左右が逆じゃないの!」

そして雛人形の左右が逆になるだけで、こんなに大きな抵抗を覚える自分に驚いた。

きっと私もその逆のことを、知らないまま沢山しているに違いない。

それについては、また紙幅を改めよう。

これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。

後日談 ーー 後で知人に教えられたのだが、女びなと男びなの左右は関東と関西とでは逆だそうだ。私が、「これが正統」と思っていた女びなを男びなの左に置くのは、明治以降始まった関東の流儀という。これでまた私の思い込みが一つ減った。

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学びのポイント:心がざわついたときこそ、自分の思い込みに気付くチャンス!そのざわつきを、見つめてみよう。

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