30年ぶりに戻ったら (28) — その言葉を口に出す前に
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【脳と口とが直結しない】
今まで30年間、私の言語環境は、仕事は英語、その他のすべての場面ではフランス語を使う日々だった。
英語の方が上達は遥かに速かった。仕事で外国語を使うほどの濃密な頭の使い方に比べたら、例え税務署との会話でもフランス語の体験は甘かった。
するとどうなるか?
何かをフランス語で言う前に、それを何というか、頭の中で言ってみる習慣がいつの間にかついていた。それはホンの一瞬の時間だったが、フランス語を声に載せる前には必要な作業だった。
その習慣が、日本に来たのにまだ残っていることに気がついた。何かをモノを言う前の一瞬、それをどう言うか頭の中でリハーサルする自分がいる!😳
日本では誰もが日本語を話すので、あらかじめ考えずに言葉を発出できる。そのあまりのお手軽さに、まだちょっと戸惑っている。
そういう自分てヘンだと思う。けれどこれは習慣だからなかなかねえ。
これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。
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学びのポイント:30年続いた習慣はなかなか抜けないものだ。たとえ自分の母語だって、無意識のうちに発話を躊躇するようになることがある。
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