30年ぶりに戻ったら (29) — 閉店5分前の”親切”を考え直す(やや辛口)
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【あなたの親切はあなたを幸福にしますか?】
私にもマイナンバーカードができたようだ。予約をして、本人が市役所など指定の場所に受け取りに行きなさいとの指示が、市役所からの通知書に書いてある。
なにごとも大変慎重な日本、こんなこと、想定内ですよ。
予約受付番号と受け付ける時間帯も書いてある。
なにごとも指示の細かい日本、こんなこと、想定内ですよ。
驚いたのはその後だ。😲
予約受付時間の終わる5分前に電話をかけた。電話に出て来た担当の方の親切なこと!
テキパキ予約をとってくれたばかりか、当日持ってくる書類などを説明してくれる。それは通知書に書いてあることを復唱するようなものなんだけど。無くてもいい説明なんだけど、とせっかちな私は内心考える。
彼女は、締め切り時間ギリギリにかかってきたこの厄介な電話を早く終えようなどどはみじんも思っていないのだ、きっと。
電話を切った時は5時を廻っていた。
私の長く暮らした街ではこうではなかったぞ。パリでもジュネーブでも。
お店で働く人々にとっては5時にお店が閉まるということは、5時にはシャッターを下ろし、帰宅することを意味していた。
だから就業時間5分前にお店に入る客には、愛想が悪かった。レジが閉まっていることも珍しくなかった。
電話応対も、早く終わらせたくれ!という気持ちが言外に感じられた。
その異なる社会の有り様を思うとき、私はどうしても複雑な気持ちになる。
ワークライフバランスなんて、仕事を定時に終える習慣が徹底しない限り、絵に描いた餅ではないのか?親切は受け手にとってはありがたいが、親切にする方にはなし崩しに残業になってしまうのではないのか?
残業になったとして、その超過勤務の報酬は払われる?
たとえ一回の超過時間が5分でも、毎日続けるとどうだろう?一週間で25分、一ヶ月では2時間になる。
これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。
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学びのポイント:「親切」「気働きが良い」ということは良いことだと誰もが思うだろう。あなたもそうですか?
けれども、あなたはなぜそう思うのですか?それはあなたを幸福にしていますか?
今日は自分にとってのアタリマエを考え直してみよう。
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