30年ぶりに戻ったら (8) — ここは日本だなと思うとき、台所編
【日々の暮らしぶりも大きく違う】
ここは日本だなと思うとき、台所編
(1) 食品用プラスチックフィルムのラップを切るとき
日本製のラップは大して力も入れず切り口も鮮やかにスラリと切れる。
大して貼り付き力もないラップを切るために、ギザギザの付いた弱い金物の刃をだましだまし使っていた日々が遠くなる。
(2) ドレッシングやお醤油のボトルを保護するプラスチックフィルムをがむしゃらに取ろうとするとき
今でもつい、商品の入った容器にツメを建てて開けようとする。その時だ、「開け口はここから」という遠慮がちな表示が目に入るのは
ああ、ここは日本だった。包装紙には必ず「ここからお開け下さい」という表示がある。あるに決まっている!ここは日本なんだから。
そんな表示を探す習慣などすっかりなくした30年間の欧州生活だった。
(3) 八百屋の店先で、4本づつ綺麗に束になり、更にプラスチックのケースに入ったグリーンアスパラガスを見る時
日本ではアスパラをこんなに小さく小分けにして食べるの!?これっぽち、一体どう料理するんだろう?
ジュネーブでは毎年この季節になると近郊の農家の作った朝採りのグリーンアスパラガスが,近所のこれまた農家の経営する八百屋にうわっと盛られて並ぶ。お客が注文するとお店の人はそのアスパラガスをわしづかみにして取り上げ、重さを量る。
私にとってアスパラガスは白も緑も、八百屋の店先にどーんと置かれ、わしづかみにして半キロ、1キロと買っていく初夏の野菜だった。
これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。
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学びのポイント:日本では何かと細かいところに神経が行き届いている。そこだけに注目しないよう、全体にも目を向けるよう注意しよう。
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