30年ぶりに戻ったら (79) — 私の知らない、平成生まれの敬語!

【いつの間にか知らない敬語が生まれていた!】

よく考えると私は平成という時代を知らない。平成が始まったばかりの年に日本を出て、平成が残り1年を切った年に戻って来た。

その30年間に日本語は変化した。

たった30年間で言葉は変わるということが、まず驚き。😳

例えば敬語。

「よしこさん、その窓開けて頂いて良いですか?」
初めてこういう言い方を聞いたとき、私は一瞬、意味がわからなかった。

「その窓を開けてくださいませんか?」
「開けていただけませんか?」
ーーこれが私の知っている、敬語を使ったモノの頼み方だった。

これも新鮮だった、「よかったらこの本を読んでみてください」

うーーん、言いたいことはわかるけど、私の知る言い方は「良かったら読んでください」だった。

敬語はもともと相手との心の距離を微妙に推し量って使い分けるデリケートな語法だと思う。そう考えると、この30年間に、人は相手に対してより引けてしまっているのではないか?以前よりも慎重に、用心深く相手との心の距離を測るようになってしまったのではないか?

日本人は、30年前よりも他人に対して臆病になっているのではないか?

これはまあ、敬語の専門家では無い私の感じ方なんだけど。

こういう敬語が既に誰にでも使われるようになっていることに、また驚く私であった。
それとも、私がそういう感じ方をするのは、私の言語感覚が30年間に変わったためか?日本語に比べれば物事をとかく直裁に、ストレートに表現するヨーロッパの言語世界に、私は脳みそごとドップリ浸かってきたためか?

これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。

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学びのポイント: 言葉は時と共に変化する。だからこそ、その言葉は自分の気持ちにピッタリなのか、時々振り返るのは悪くない。

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