30年ぶりに戻たら (190) — お坊さんの敬称

【Monsignore】

そろそろお盆。
うちがお世話になっている京都のお寺さんにお布施を書留で送ろうと
封筒に宛て名を書きかけて、
あ?
ご住職さんの敬称ってどう書くんだろう?
筆を止めて検索した。

わたしがここで慎重になったのには訳がある。
以前、ジュネーブで失敗したことがあるのだ。

当時の上司はイタリア人女性だった。
仕事柄もあり、
ジュネーブにある各国の国連代表部の大使全員に
クリスマスカードを送っていた。
大使の敬称は
Her Majesty, His Majestyを使った。

並み居る国連代表部の中に、バチカンもあった。
バチカンは面積が世界最小の国家であり、国連にも加盟している。
だからジュネーブに国連代表部を置いている。

その大使の敬称を、
“His Majesty”
と書いて、上司に厳しく注意された。
Monsignoreだと言うのだ。

「ひゃー、ずるいぞ。そんなこと、イタリア人で無い私が知るもんか!」
断っておくがこれは私の内心の叫びである。

バチカンを代表する方だから、当然聖職者である。それも相当に地位の高い。
その敬称は、世俗の人である大使とは違うのだそうだ。

Monsignore

こうして、この敬称は一生忘れられないものとなった。

話しを元に戻そう。
日本の場合はどうか?
調べて見ると、これは結構容易だった。
○○課長 ーー様と書くように、
○○寺 住職 ーー様 と標記するという。
あーー良かった、日本は簡単で。

これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。

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学びのポイント:世の中にはその世界に近い人でなければ知らないことは沢山あるものだ。そういう機会を楽しもう!あなたの世界の彩りが増えるから。

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