30年ぶりに戻ったら (191) — 晴れた日が好き!
日本に戻ってきて嬉しいことの一つは、
洗濯物を日に干せること。
ヨーロッパでは全くできませんでした。
それは私が、パリやジュネーブという街に住んだためかも知れません。
そこには洗濯物を庭やベランダに干す習慣はありませんでした。
南フランスや、スイスの山中の村では洗濯物を庭に干す光景を見たことがありましたから、
ヨーロッパではどこでもそんなことしないよ、とは言いませんけれど。
また、私の住んだ街は空気が乾燥していたので、
洗濯物を乾燥機にかけなくても、脱水だけで充分。
大物のベッドリネンさえ、一晩でカラカラに乾きました。
そうなのですが、やはり、太陽の下で乾かしたいといつも思っていました。
こうして30年間、私の暮らしに、
洗濯物を外に干すということは無かったのです。
今はどうです?
大きなシーツもタオルケットも、広げて庭に干します。
陽を浴びて乾いた木綿の香りが好きです。
布団も干します。
陽を浴びて軽くなった布団を取り込む時、
陽光のぬくもりの残るタオルケットにくるまるとき、
幸せだなーー。
と、言いましたが、
ヨーロッパ生活で、
空気が乾燥していて良いことは沢山ありました。
まず、カビが生えない。
洗った食器がすぐに乾く。
綿埃ができない。
日本から持って来たお煎餅や焼き海苔が
なかなか湿気らない。
これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。
