30年ぶりに戻ったら (163) — 「暑いから窓を閉めなさい」

【それはそれで一理ある】

日本は連日の熱暑。各地で38度、39度なんで珍しくないほど。

わたしが日本にいた30年前はこんなことなかったけど。地球が警告を出していると、思いたくもなる。

ところで、南フランス、スペインの地中海岸の地方では、この38度、39度は毎年のことである。温帯の日本と違い、地中海性気候とはそういうものなのである。

「暑いから窓を閉めなさい」ーーこれは、フランス語の研修で南フランスに滞在していたヨーロッパで最初の夏に聞いた言葉だった。

初めは納得できなかった。そんなアホな!しかし半信半疑で窓のブラインドを下ろし、窓も閉めてみて合点がいった。ブラインドで光を遮る、窓を閉め、外から入る熱波を遮断するのだ。

このような乾燥した地方では、夏は日陰がご馳走なのである。日光浴する人は海岸で日焼けしたい人だけである。

日本では住宅は南向きが良いとされているし、わたしもさんさんと陽光の入る部屋が好きだ。南向きの部屋で布団を干すなんて最高ではないか!

しかしそれもある程度の気温までのことだと、最近の熱暑でやっと気がついた。

この(わたしからみれば)度を越した暑さ、日中カーテンを閉めて日射しを遮ると室温が少しは違う。

しかし、日本と南仏の気候には決定的な違いがある。湿度だ。

南仏は空気がカラッとしているから、日陰と日向の温度差が大きい。日没後は急に涼しくなって快適だ。

湿度の高い日本はそうはいかない。日没後もグズグズ蒸し暑い。

でも、湿度にも良いところがある、と友人のみち子さんは気づかせてくれた。肌が荒れなくていいと。

これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。

真夏のユングフラウ山塊、スイス

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学びのポイント: 自分の常識は、ある特定の気候風土の中で形成されているものだ。きょうは他にもう一つ探してみよう。

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