30年ぶりに戻ったら (143) — 質問には価値があるんだ!
【質問は恥じゃない、それどころか、、】
「あなたの質問は他の人にも役立つのです。」
ヨーロッパ人の上司にそう言われたとき、わたしは驚いた!😲
上司は続ける、「あなたが何かの質問を続けることで、他の人にもまた理解を深めることがあるでしょう。もしかしたら、ほかにもあなたと同じところが分からなかった人がいるかも知れない。だから、あなたはもっと積極的に質問した方が良い。」
私にとって質問とは自分の知識の不足をさらけ出すものだった。そんな質問に、プラスの価値があるなんて!
我が身を省みると、その時はヨーロッパに渡りそこにドップリ浸かって10年近くが過ぎていた頃だった。それでもやっぱり、わたしは質問に対する感覚を恥の感覚と結び付けていたのだ。
今から思うと、その頑なさこそ恥ずかしいことだった。😣
世界には二種類の人がいる。
話をする人は、彼/彼女の言うことを聴き手に理解させる責任がある、と考える人々と
話し手を理解できないのは聴き手に責任がある、と考える人々と。
何かの話を聴いて、それが理解できなくて質問を持つ自分を恥じるなど思ってもみない人々との生活は、疲れることもあった。しかし、慣れれば快適だった。自分で自分を責めなくて良いのだから。わからないことは、サラリと聴けばいいだけなのだから。
そしてわたしはなぜ思い込んでいたんだろう?
人の考え方は皆違う、と頭で分かっていながら、誰かの話を理解できないのは自分の努力が足りないからだと、なぜすぐに思ってしまうんだろう?
もう、何かの魔法がかかっているとしか思えない、わたしの頭。
これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。
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学びのポイント: 今日は1つでもいいから何か質問してみよう。きっと世界が少し広がる。
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