第61回 2022年7月22日 — 日本語ってだれのもの?―言語教育の視点から

インスピレーショントークは、アルン・シャム (Arun Shyam) さん、英語外国語大学アジア研究科助教授、です。

キーワード:日本語、にほんご、世界と私対等な関係

アルンさんは、「世界と私」という、日本語を学ぶ人々が世界中から集って、日本語で会話を楽しむオンラインのコミュニティを運営しておられます。

「世界と私」は、ほぼ隔週で様々なテーマを取りあげます。例えば、貴方の名前を漢字にすると?、日本語のスピーチ、ラジオ、花、etc.

その呼びかけが素晴らしいのです:「国籍、年齢、日本語能力、性別などを問わず、対等な立場で、共通のコトバである日本語を用いて世界をみつめてみませんか。」

ここでは人はみな対等。参加する人々の中には日本語の先生も、生徒もおられます。ここではそういう人々が、教室での立場を超えて対等に自分の考えを語り合います。

その人々を繋げるのが日本語。対等な人間関係を作る場に日本語が人々の橋となっているなんて、素晴らしいではありませんか!

そこでは、日本語はもはや日本という国の中だけで話される、日本人だけが使う言語ではありません。日本語を学ぶ人、話す人々の集まるコミュニティのなかで国際語として生きています。

日本語を学ぶ人々は、世界中に400万人以上いると推定されています。それは英語に比べれば少ないかも知れませんが、でも決して小さな数ではありません。

日本語、にほんご、日本語って誰のもの?
日本人だけのものではないようです。
もっともっと、拡がりを見せているようです。
世界地図の中でもう一度日本語の現在地を考え直して見ませんか?

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