30年ぶりに戻ったら (138) — 2019年のニホン安全グランプリ大会 金賞はこれ!
【日本の安全は感動ものだ!】
日本の安全さには何度も驚かされると、このシリーズに何度か書いた。だからこの話題はもう止めようと思うのだが、後から後からネタが出てくる。
わたしは今も、見張り番も警報器もない傘立て、つまりフツーの傘立ての前を通りかかるとすぐに写真に撮って外国の友達に送りたくなるのだ。
「見て見て、これ!凄いことするでしょう、この国の人たち!!!」
あーーこの国がどれだけ安全か、気付いていないのはこの国の人々だけなのだ!そしてまた、それがいつまで経っても驚きのタネなのだ、30年間外国に暮らし、安全についてのジョーシキが国際標準(そんなものがあればだが)に変わってしまったわたしにとって。
毒食わば皿までという。しつこいのは承知で、でも年末だから読者もお許しくださるだろうと自分に都合の良いことを思いつつ、2019年のニホン安全グランプリ大会 金賞を発表しよう。
ジャジャーーンン♪
金賞はこの写真の売店です!↓↓↓↓
ここは都内のある駅のプラットフォームだ。ここまで来ると、日本の安全も感動ものである。
このお店を設計した人は、なぜ、通りがかりの人が、ヒョイと外側に並んだ商品を掴んで素知らぬ顔して持ち去ると考えなかったのだろうか?
なぜ、なぜ?なぜ?
お店の人がよそ見している一瞬にガムをかっぱらう人がいないコトを前提にお店を設計出来るほど、日本は安全なのだ。たとえそれが人の移動の激しい鉄道の駅であっても。
誤解しないで頂きたい。
わたしは、日本は世界のジョーシキに沿うべきだと言うつもりは無い。むしろ、こんなことのできる安全さは日本社会の持つ、世界には希有な価値だと思う。
わたしはパリに通勤で使っていた乗り慣れたメトロで財布をすられた。
ジュネーブの街中のカフェで財布の中の現金をスリとられた。犯人は後ろの席にいた女の人だったと思うが、すぐに大声を上げて現行犯逮捕しなかったわたしがおめでたかったのだ。
イギリスではオックスフォードの市場で財布をすられ、ユーストンの駅では座席に置いたバックパックを持って行かれた。
わたしは今でも日本で荷物を座席の下に置くときには必ず両足で挟んでいる。多くのお店で荷物カゴを用意してくれているが、そこからものを盗られないことが、未だに信じられないままでいる。
というわけで、読者の皆様、お喜びください、あなたは安全が当たり前という素晴らしい社会に住んでいるのです。
これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。
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学びのポイント: あなたもこのレベルの安全を当たり前だと無意識のうちに思っていませんか?きょうは自分の安全レベルの思い込みを別の目から見なおしてみよう。
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