30年ぶりに戻ると (99) — なんであれかんであれ、ことは起きた方が良い
【人は 往き来した方が良い】
なんであれかんであれ、ことは起きた方が良い
よしこさん、一人で30年も外国でよく生きてきましたね。コツは何ですか?ーーと、時々聞かれる。
なんだっけ?🤔
その答えを今日思い出した。
その社会に少しづつ、少しづつ、入り込んでいくことだ。
30年も生きていれば、誰の人生にも良いことや困ったことが起きる。
私にも起きた。失業、盗難、交通事故、入院、思わぬ引っ越し、困った大家、etc.
家族もなく、企業の後ろ盾も無かったが、それなりに、その度ごとに何とかやり抜いてきた。目の前のことをコツコツやってきた。ノウハウなんかないのだ。
困ったことは沢山あった。けれども災難が一つ起きる度に、自分はその社会にまた一歩、深く入っていったように思う。
例えば、失業したおかげでスイスの解雇の手続きや、失業した人々にどんな社会的支援が政府から提供されるのか、身を以て体験した。そしてスイスの社会をより深く理解して行った。
私一人でやり抜いたわけではない。色々な人々が、思わぬ時に思わぬところから少しづつ手を差し伸べてくれた。
例えば、仕事を探す私の英語の履歴書を快く見なおしてアドバイスをくれた友人、彼女も1日40時間必要なくらい忙しいのに。
また、「ジュネーブ州の商工会議所が次の秋に日本訪問を企画しているわよ、あなたのジャパニーズ ビジネス文化研修を売り込みに行ったら?」と言って、その企画責任者まで紹介してくれた別の知人。それをきっかけに私は商工会議所の会員となり、日本ツアーに参加するジュネーブの会社経営者たちに日本のビジネス文化研修を行う機会を得た。
冒頭の言葉は、ヨーロッパに来てかなりダイナミックに生きて来たある日本女性の言葉の前半だ。
なんであれかんであれ、ことは起きた方が良い
人は 往き来した方が良い
本当にそう!
アジア人の女がヨーロッパで一人で生きていれば、
まあ色々なことは起きる。
けれども、その度に思わぬ人々と知り合い、思わぬ役所を知り、思わぬ社会の仕組みに気付いてきた。
そうやって生きてきて、気がついたら30年経っていたわけである。
そこには魔法も奇跡もない。
これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。
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学びのポイント: 困ったことには真正面から向き合おう。今まで見えていなかったことが見えて来て、再び道が拓けてくる。
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- 欧州生活30年の経験をもとに、講演、セミナー、執筆、取材を致します。テーマは国際ビジネスにひそむ見えない文化ギャップ、多文化共生、など。
その都度考え、行動する。素敵だなぁと感じました。そしてそのために実はしっかりと準備をなさっていたのだろうと想像しました。今回も書いてくださって、ありがとうございます。^_^
臼井さん、お読みくださってありがとうございます。なんであれ、人生に起きることにはきっと何かの意味があるんですね。